借金がある場合の贈与・相続の最もお得な方法とは

2021年4月3日土曜日

相続について

t f B! P L
借金がある場合の贈与・相続の最もお得な方法とは
悩み

現在、私の夫は実家を出て、別の家で生活しています。

夫の実家のお母さんは亡くなっており、お父さんは都心に出稼ぎに出ています。

夫のお父さんは借金ぐせがあります。

夫の実家の土地は約1000万円くらいの資産になるそうです。

ただ、夫の父は借金ぐせがあり、どこにいくら借金しているか不明ですし、亡くなったら、そんな借金を支払うのは無理なので、財産放棄するしかないと思っています。

そうなると、実家の家の土地を生前に夫の名義に変更すれば夫の財産になるからよいなーと思いました。

夫もお父さんに200万円ほどお金を貸したこともあり、(お金は返してもらってません。)お父さんが生きてるうちに名義変更できたらしたいと言っています。

生前に家や土地の名義変更をする場合は贈与税がたくさんかかると聞いています。

そんな贈与税は支払えないので何かよい方法があれば知りたいです。

生前に名義変更する場合はみなさんどうやっているのでしょうか?

アドバイスよろしくお願いします。


借金がある場合の贈与・相続の最もお得な方法とは

相続とは資産・負債ともに受け取るということです。

相続というのは、亡くなられた方から相続の権利がある方へ、財産を受け渡すことを言います。

この場合の財産とは、お金とか土地とか貴金属など私たちが普通に考える価値があるものだけではなく、借金というマイナスの資産も含まれるというところがポイントです。

遺産相続では価値のあるものだけ頂くというような事は出来ず、プラスマイナス含めて相続するかあるいは一切受け取らない相続放棄するかの二者択一しかありません。

生前贈与は一見このプラスの資産だけを受け取れそうに見えますが、最終的にはお父様が亡くなられた時に借金との清算が行われますので、結果的には何も変わりません。

ご相談の内容ですと、お父様の借金がどの程度あるか分からないという事ですから、下手に生前贈与をしてしまうと後々大きな借金返済を迫られる危険があり、あまりおすすめ出来ません。

土地を贈与してもらう場合にかかる費用とは


相続して借金を払わなくていいように、お父様がご存命の間に土地の名義をあなたのご主人に変えてしまうというのは、確かに相続時の問題を発生させないで済む方法です。

しかし、あなたがご心配の通り、贈与する金額が大きくなれば当然かなりの税金がかかってしまいます。

それに、土地の名義変更にはかなり面倒な手続きが必要ですから、司法書士に手続きを依頼することになります。

そうすると、この手続き費用も数十万円はかかることになり、結果的にかなりの出費になってしまいます。

更に、土地には、所有者に毎年、固定資産税がかかります。

例えば、もらった土地に家を建て、住むなど活用方法があるのなら別ですが、単に資産として譲り受けるのであれば、あまりメリットはありません。

最もよい資産の移動方法はこれです


相続もだめ、贈与もだめとなると、せっかくの土地は諦めざるを得ないのかというと、そうでもありません。

ご相談の内容から察しますと、お父様とご主人が話し合われれば、土地の権利を移す事は出来そうですね。

また、お父様は出稼ぎでご実家には住んでおられないようです。

そうすると、今、考えられる中で一番よいのは、お父様の名義のまま、土地を売却してもらい、そのお金をもらうという方法です。

現在、ご主人はお父様にお金を貸しておられるそうなので、土地の代金の一部はこの借金の返済という事にすれば贈与にはなりません。

また、残りのお金も毎年の贈与税の控除枠の範囲内で贈与してもらえば、数年で無税のまま受け渡しが完了します。

現金には、当然ながら固定資産税などかかりませんから、売却にかかる手数料などを考えてもこれが最もよい方法でしょう。

固定資産は相続後の利用方法まで見据えて考えましょう


日本人の多くは、資産を土地や建物といった固定資産の形で所有しています。

これらは住むという目的があるのなら、長期的に見てもお得という計算も成り立ちます。

しかし、既に別の場所に生活の拠点があり、相続しても活用のしようがないという場合には、はっきり言って評価額ほどの価値はありません。

今回のご相談のように借金が絡んでいる場合は、相続前の現金化はさらに有効な手段といえます。


ほかにも悩みがある方、相談先を探したい方は
 ↓



このブログを検索

QooQ