転職活動において履歴書は、自分を最初にアピールする重要な書類です。中でも「学歴」や「職歴」の記載は、採用担当者が応募者のこれまでの経歴を把握するための基本情報となります。特に転職を繰り返している方や、アルバイト経験が長い方にとっては「どこから学歴を書くべきか」「どこまで職歴を記載するか」など、書き方に迷う場面が多いのではないでしょうか。
また、「履歴書に書く年号の計算方法がわからない」「アルバイト経験は職歴に含まれるのか」など、細かな疑問に答えてくれる情報がまとまっていないことも、悩みの原因になりがちです。
履歴書のマナーを守りつつ、伝えるべき情報を過不足なく記載することは、採用担当者に好印象を与える第一歩です。
この記事では、転職時に役立つ履歴書の学歴・職歴の書き方を中心に、よくある疑問や記載のコツを見出しごとに丁寧に解説していきます。正確で伝わる履歴書を作成し、次のキャリアを成功に導くための参考にしてください。
転職でも迷わない!履歴書の学歴と職歴の正しい書き方
- 履歴書の学歴はどこから書く? - 義務教育からの記載ルールとは
- 履歴書の学歴の書き方 - 年号や入学・卒業の記載方法
- 履歴書の学歴の計算方法 - 年度のずれを防ぐ書き方のコツ
- 履歴書の職歴の書き方 - 職務内容や在籍期間の正しい記載とは
- 履歴書の職歴はどこまで書く? - 省略と記載のバランスの取り方
- 履歴書にアルバイト経験は書くべき? - 職歴としての判断基準
履歴書の学歴はどこから書く? - 義務教育からの記載ルールとは
学歴の記載は、中学校卒業からが一般的なルールです。小学校は省略して問題ありません。中学校の卒業年月を最初に記載し、その後に高等学校、専門学校、大学など、順に書き進めていきます。
記載の際は「〇〇中学校 卒業」「〇〇高等学校 入学」といった形で、学校名と入学・卒業の事実を時系列に沿って明記します。中退や編入があった場合も正確に記載し、「〇〇高等学校 中途退学」などと記載することで、経歴に空白が出るのを防げます。
「いつから書けばいいか」と迷う方も多いですが、中学卒業以降が基本と覚えておくと安心です。義務教育の卒業は社会的に共通している経験であり、その後の学歴がその人の進路を示す情報として重要視されるためです。
なお、学校名は省略せず、正式名称で記載しましょう。都道府県名が含まれている場合も略さずに記載します。履歴書は正確さと丁寧さが大切ですので、学歴の記載順序にも注意を払いましょう。
履歴書の学歴の書き方 - 年号や入学・卒業の記載方法
学歴を記載する際は、年号とともに入学・卒業の情報を明確に書きます。年号は和暦か西暦どちらでも構いませんが、履歴書全体で表記を統一することが重要です。
「2020年4月 〇〇高等学校 入学」「2023年3月 〇〇高等学校 卒業」といった形で、年月と学校名、出来事の順で記載します。入学と卒業の年月がずれていないか、書く前に確認しておくと安心です。
略称は使用せず、正式名称で記載します。たとえば「○○高」とせず、「東京都立○○高等学校」と書くようにします。大学や専門学校の場合も、「○○大学△△学部□□学科」など、できるだけ正確に書きましょう。
中退や留年、編入などがある場合は、その事実も省略せずに記載します。採用側は正確な経歴を求めているため、隠したりあいまいにしたりするのは逆効果です。
学歴欄は見やすさも大切ですので、年月の位置を揃えたり、必要に応じて空行を使ったりすることで、読みやすく整った印象になります。
履歴書の学歴の計算方法 - 年度のずれを防ぐ書き方のコツ
学歴を記載する際に多いミスが、入学や卒業の年度を間違えることです。特に西暦と和暦を混同すると、誤記につながりやすくなります。年齢や生年月日と照らし合わせて、入学・卒業の時期を確認しましょう。
たとえば、4月生まれの人は通常6歳で小学校に入学し、そこから6・3・3・4の区切りで中学、高校、大学と進みます。中学卒業は15歳、高校卒業は18歳、大学卒業は22歳が目安です。
一度、自分の生年月日から年齢を逆算し、入学・卒業の年を確認してみると正確に把握できます。進学や卒業が通常とずれている場合、たとえば浪人や留年などがあるときは、その年数も含めて正しい年月を記載します。
エクセルなどの表計算ソフトを使って、生年月日から各学年の入学・卒業年を自動計算する方法もあります。履歴書に記載する前に一度確認しておくと安心です。
誤りがあると信頼を損ねる原因にもなるため、記載前には必ず年度の整合性を確認する習慣をつけましょう。
履歴書の職歴の書き方 - 職務内容や在籍期間の正しい記載とは
職歴は、実際に働いた会社の名前と在籍期間、さらに仕事内容を簡潔に記載します。会社名は省略せず、株式会社であればそれも含めて正式名称を使います。
年月の表記は「2020年4月 株式会社〇〇 入社」「2023年3月 株式会社〇〇 退職」といった形式で、入社と退職を明確に記載します。現在在職中の場合は「現在に至る(在職中)」と記載します。
仕事内容も一言添えると、担当していた業務内容がわかりやすくなります。たとえば「営業職として法人営業を担当」「店舗運営と新人指導に従事」など、簡潔に役割を示すと印象が良くなります。
職歴欄の最後には「以上」と記載するのが通例です。空白期間がある場合は、その理由を志望動機欄などで補足しておくと、不自然な印象を与えずに済みます。
採用担当者が見てすぐに理解できるよう、整ったレイアウトと丁寧な記載を意識しましょう。
履歴書の職歴はどこまで書く? - 省略と記載のバランスの取り方
職歴は原則としてすべて記載しますが、短期間の勤務や関係の薄い職種をどう扱うかは状況によって判断します。採用されて数日で退職したような職歴は、履歴として記載しないこともあります。
一方で、雇用保険に加入したり、社会保険の記録が残っていたりする場合は、記載を省略すると不自然になることもあるため注意が必要です。省略したい場合でも、面接で必ず説明できるようにしておくことが大切です。
転職回数が多くなると履歴書が見づらくなりがちです。その場合は職務経歴書を併用し、履歴書には主要な経歴を記載するという方法もあります。
ただし、事実の改ざんや虚偽の記載は避けるべきです。信用を失う原因になりますし、内定後の取り消しにつながることもあります。
全体としては、採用担当者が読みやすく、内容が正確であることを第一に考え、書くかどうかを判断することが重要です。
履歴書にアルバイト経験は書くべき? - 職歴としての判断基準
アルバイト経験を履歴書に書くかどうかは、転職先との関連性や期間の長さが判断基準になります。一般的には、正社員や契約社員などの雇用形態が職歴とされますが、長期のアルバイトや重要な業務を担っていた場合は記載する価値があります。
たとえば、飲食店で店長代行を任されていた、接客や売上管理まで担っていたなど、責任ある役割を果たしていた経験は強みになります。単なる短期バイトであっても、そこで得たスキルが志望職種に活かせる場合は補足して伝えると好印象です。
記載する際は「〇〇店 アルバイト勤務」と明記し、「ホール業務全般を担当」など、役割を簡潔に書くことで、単なるバイトではないことを伝えられます。
書かないと空白期間が長くなってしまうような場合も、アルバイト経験を補完として記載するのは有効です。ただし、正社員の職歴とは分けて書くようにし、見やすさを保つことが大切です。
転職で差がつく!履歴書の書き方を徹底マスター【学歴・職歴編】
- 履歴書の正しい書き方 - 基本構成とマナーを徹底解説
- 転職時の履歴書の書き方 - 採用担当に伝わるポイントとは
- 転職に失敗しないために―履歴書の学歴は正確かつ丁寧に書こう
履歴書の正しい書き方 - 基本構成とマナーを徹底解説
履歴書は形式に従い、整った構成で記載することが大切です。最初に日付は提出日と同日か、提出予定日を記載します。西暦か和暦は全体で統一し、途中で混在させないよう注意が必要です。
氏名や住所は、読みやすく丁寧な文字で書きます。ふりがな欄では「ふりがな」と書かれていればひらがな、「フリガナ」であればカタカナを使います。
写真は縦4cm×横3cmが一般的で、3か月以内に撮影された清潔感のある証明写真を貼ります。服装はスーツが望ましく、背景は無地が基本です。写真の裏面には氏名を記入しておくと、万が一剥がれた際も安心です。
学歴・職歴は、それぞれ見出しをつけて時系列で記載します。職歴の最後には「現在に至る」と記載し、右下に「以上」と締めることで丁寧さが伝わります。
志望動機や自己PR欄では、内容に一貫性を持たせ、誤字脱字のないよう確認しましょう。空欄が多すぎると印象が悪くなるため、できる限り丁寧に書くことが重要です。
履歴書全体は黒のボールペンか万年筆で手書きするのが基本です。パソコン作成も可とされる場面もありますが、企業によっては手書きを重視する場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
転職時の履歴書の書き方 - 採用担当に伝わるポイントとは
転職時の履歴書では、これまでの経験やスキルが企業にどのように貢献できるかが重要です。学歴よりも職歴や実績が重視される場面が多いため、職務内容を具体的に書くことが求められます。
職歴欄では、企業名、所属部署、勤務期間に加えて、担当業務を簡潔に記載します。ただの列挙ではなく、どのような役割を果たしてきたかが伝わるように意識しましょう。
志望動機は、転職理由と新たな職場に対する熱意をセットで表現します。「なぜこの企業なのか」「自身の経験がどのように活かせるのか」を明確にすると、採用担当者の理解が深まります。
自己PR欄では、前職での成果や工夫した点を挙げ、どのような姿勢で仕事に向き合っていたかを伝えましょう。数値で表せる実績があれば、信頼性も増します。
転職理由については、ネガティブな印象を避ける工夫が必要です。たとえば「スキルアップを目指すため」や「より専門性の高い業務に挑戦したい」といった前向きな表現に置き換えましょう。
誤字脱字のチェックも忘れずに。特に会社名や担当者名は間違えると印象が悪くなります。手書きの場合は読みやすさ、パソコン作成時はフォントの整合性にも注意が必要です。
転職に失敗しないために―履歴書の学歴は正確かつ丁寧に書こう
転職においても学歴欄は、社会人としての信頼性を示す要素の一つです。たとえ職歴が豊富でも、学歴の記載に不備があると書類選考でマイナスになる可能性があります。
まず、学校名や学部・学科は正式名称で記載することが大切です。「高校」や「大学」だけでなく、「○○県立○○高等学校」や「○○大学○○学部○○学科」と具体的に書きます。
入学・卒業年の記載は、年号を統一し、月も省略せずに「4月入学」「3月卒業」と正確に記します。年度のずれがある場合、早見表や卒業証明書で確認し、誤りのないよう注意しましょう。
転職者の中には、最終学歴以外は省略したいと考える人もいますが、原則として中学卒業以降を時系列で記載するのが基本です。略記や省略は避け、正確さを優先します。
学歴が途中で中断している場合や転校歴がある場合も、事実に基づいて簡潔に書くことで誠実さが伝わります。事実と異なる記載は、信頼を損ねる原因となるため注意が必要です。
丁寧で正確な学歴の記載は、履歴書全体の信頼性を支える重要なポイントです。読み手に誠実な印象を与え、選考通過の第一歩となります。
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